巨大地下神殿 〜大谷資料館〜
先日、子供の部活の応援に栃木県鹿沼市に行ってきました。午前中の応援観戦を終えて、せっかく鹿沼市まで来たので午後からお隣、宇都宮市の大谷石で有名な大谷エリアまで足を伸ばしてきました。目的は神殿の様な巨大地下空間、地下採掘場跡が今も残されている大谷資料館です。

⚫︎大谷資料館
大谷資料館はその歴史的価値から日本遺産の構成文化財にも登録されてる大谷石の採掘場跡で、地下30m、広さ2万㎡にも及ぶ巨大な地下空間です。


資料館入り口から直ぐの地下へ続く階段を降りていきます。

地下独特のひんやりとした空気を感じながら階段を降りると、目の前にまるで神殿の様な神秘的な空間が広がります。



大谷石は江戸時代中頃から本格的な発掘が始まり、宇都宮の産業を支えてきたとの事で、昭和30年頃まではなんと手作業での採掘が行われていた様です。目の前に広がるその風景は、様々な歴史、先人たちの努力や苦労、モノ作りに対するリスペクトや歴史を感じます。

光と影が作り出す、美しくライトアップされた幻想的な空間は唯一無二で、映画や映像作品の撮影、コンサートなども行われている様です。
⚫︎大谷景観公園
大谷景観公園は、旧大谷市民の家跡地に設置された芝生の公園で、東側には姿川が流れ、その対岸には切り立った大谷石の岸壁が連なる「お止め山」がそびえ立ち、「石の里」、大谷石の産地らしい迫力ある景色を味わうことが出来ました。

⚫︎大谷寺(大谷観音)
大谷寺は、大きな岩山の洞窟に包まれるようにして建てられた極めて珍しいお寺で、日本屈指の洞窟寺院です。大谷石の岩壁に彫られた本尊千手観音を守るように作られた為、このような造りになっている様です。

石段を上がり仁王門をくぐると、大谷石で構成されている御止山(おとめやま)に包まれるようにして作られた観音堂が見えてきました。

岩壁に彫られた千手観音・釈迦三尊・薬師三尊・阿弥陀三尊は、「大谷磨崖仏」として国指定史跡・重要文化財で、観音堂内は撮影禁止の為、以下の千手観音の写真は大谷寺HPよりお借りしました。

⚫︎平和観音
最後に訪れたのは大谷寺のお隣の平和観音です。太平洋戦争の戦没者の供養と世界平和を祈って彫刻された、大谷石の石切り場跡地に手彫りで掘られた高さ約27mの観音様です。

約27メートルの観音像は、下から見上げるとその大きさに圧倒されます。

日本遺産にも認定されている大谷石の奇岩群や採石跡など宇都宮市大谷エリアの特徴的な景観に魅了され、大谷石とともに歴史を刻んできた町の情熱と自然の力、人の営みが織りなす風景に、ここでしか味わえない特別な時間を過ごした休日の五幸堂でした。
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